私たちは、訪問先への感謝を胸に今日の宿泊地、日本三名泉の一つ、下呂温泉に向かう。
多分、名古屋近郊に住む人は同じようなものだと思うが、下呂温泉の名前は知っていても、一泊する人は少ない。会社から夜出かけて宴会をするには遠いし、旅行気分で行くには近すぎる。中途半端な場所なのだ。
今回の宿は、飛騨川の河畔の宿、「瓢きん」。露天風呂こそないものの川を望む大浴場あり、美味しい料理のありの宿である。下呂の街中からは、少し離れた静かな場所にあった。幹事さんには我が儘な我々と宿との調整で大変お骨折りいただいた。
(今日も夜は更けていく。)
次の日は、今回のもうひとつの目的地である蕎麦屋の「仲佐」に向かう。
この蕎麦屋は、ダンチューの「そば」名人特集号にも取り上げられた店である。幹事が随分前に予約しておいてくれたので、スムーズに食べることができたのだが、実は着席も難しい店なのだ。今回、この店では昼食に「蕎麦三昧」というコースと「蕎麦饅頭」をいただいた。
自分では、これまで例えば神田や池の端、虎ノ門などでそれなりの有名店で蕎麦を食べてきたつもりだったが、仲佐の蕎麦を食べると、私は結局、由緒来歴を食べていただけだったことを痛感させられた。コースの中の胡麻豆腐、アナゴの蒸し物、蕎麦そして追加で頼んだ蕎麦饅頭。どれをとっても細かなところまで吟味されていることのわかる絶品なのだ。そば前をじっくり、板わさか卵焼きで楽しみたいところではあったが、それは次回のお楽しみとなった。
最後に蔵見学を受け入れてくれた高木酒造様、差入れをしてくれた酒の中島屋様そして合宿を企画してくれた幹事に感謝したい。
(報告:T)
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