2017/8/9(水) 「第3回 七里の酒のたての日会」に行ってきました。
シチリ酒店(清須市西枇杷島町南大和180)
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夕闇迫る中、最近「たての日会」「よこの日会」で話題の酒販店 シチリ酒店に向かった。今日は「七里の酒のたての日会」の日である。シチリ酒店は清須市西枇杷島町にある街の酒屋さんだ。今年の5月から月に2回ぐらいのペースで会が開かれている。「たての日」は同じ蔵元の3アイテム。「よこの日」は異なる蔵元の、例えばスパークリングのような同じカテゴリーの3アイテムが細手のグラスで試飲できる。毎回心を尽くしたおつまみも嬉しい。
今回の「たての日会」のお酒「龍力」を醸す本田商店は、全国新酒鑑評会で数々の金賞受賞歴がある姫路の実力蔵である。また、地元兵庫県の特A地区産山田錦の米の力に安住することなく、新しいことにも挑戦を続けている蔵でもある。
今回試飲する龍力のドラゴンシリーズは、冷、常温、燗のすべての温度帯で平均的に美味しいのではなく、それぞれの温度帯で最も美味しくなることを狙ったお酒である。3アイテムのうち、純米吟醸「純米ドラゴン黒」は冷やして、特別純米「ドラゴン緑ラベル」は常温、特別純米「ドラゴン赤ラベル」は燗で実力を発揮するはずである。今日はこの3種類が、蔵元のコンセプトどおりに提供されることとなっている。蔵元の地元、姫路に因み、生姜醤油を付けて食べる「姫路おでん」も密かな楽しみだ。
(今回は龍力ドラゴンシリーズ)
店は、犬山線下小田井駅から歩いて数分のところ、フランテさんの前にあった。この4月に改装されたばかりの店に入ると、中央が広いフロアになっており、酒屋というより、洒落たスタンドバーのような雰囲気である。
(シチリ酒店)
レジで会費1000円を払い空いているテーブルに着く。直ぐにおかみさんがグラスとおつまみを小さなお盆に載せて運んできてくれた。
お酒とつまみ(燗酒は温め中)
おかみさんに「どうしてこの会を始めたのですか」と訊いてみると「お店が丁度創業70周年なので、大将と何かお客様とコミュニケーションできる行事はないかと相談してたのです。その中で街の酒屋しかできない飲み比べをしてみようということになりました。これなら、今まで日本酒に関心のなかった方にも関心を持ってもらえるし…」
(大将)
私は6時半ごろ到着したのだが、なかなかの盛況である。毎回20人ぐらいの参加者があるとのこと。「反響はいかがですか」と尋ねると「FBに情報を上げているのですが、わざわざ電車で訪ねて来てくれる方もいらっしゃいます」。見れば若い女性の参加者も多い。一人の方もいるようだ。
最初は冷やして供される「ドラゴン黒」。微かにパインの様な立ち香があるが、含み香は殆どない。甘味は低くきれいでさらっとしているが、しっかりしたコクがあり、最後は心地よい苦味が引き締める。次は「ドラゴン緑ラベル」。常温である。微かにバナナやパインのニュアンスの香りを感じる。先ず控えめな甘味があり、その後しっかりした旨味が感じられる。少し熟成感もあり落ち着いた味わい。最後は燗酒の「ドラゴン赤ラベル」。49℃で提供された。米の香りがあり、燗酒らしい引き締まった味わい。最後は心地よい苦味を残しながら切れていく。つまみの「姫路風おでん」は、生姜醤油でいただく。おでんの旨味に爽やかな生姜の辛味。お酒に合わないわけがない。
大将の歯切れのいい説明の後、地元の方初めて参加された方の会話が弾んでいた。ちょっとお酒の足りない方には、500円でおかわりもできる。
会社からの帰り道に夕食の邪魔をしない程度の一杯。暑い夏のひと時、素敵な日本酒タイムを過ごすことができた。次回は8月24日(木)18時から開運、三千盛、西條鶴の純米大吟醸の飲み比べである。楽しみにしたい。
(次回は8月24日(木)よこの日会)
(報告:T)