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日本酒の会 sake nagoya 「酒蔵見学」報告(花の舞酒造)の報告

とき:2005年11月13日(日)
酒蔵:花の舞酒造(静岡県浜松市宮口632)

 

次に隣の建物に移り蒸しの工程の説明を受ける。洗米機から直接エアシューターで送られ、朝の4時から蒸されるそうである。
そのあと麹室の前を通り制御盤の前へ。「このパネルで醪の温度を管理しています。例えば、発酵によりタンクの温度が高くなった場合には、自動的にタンクに水をかけ、常に12~13℃に保っています。」そうか、一つ一つタンクに温度計を突っ込んでいては、静岡県一、8,000石の生産はできない。醪は20~25日間タンクに仕込まれ上槽を待つ。


蒸し機:2mはある


麹室:今日の作業はお休み


一度タンクの中で泳いでみたい


泡のないタンク


泡がイッパイのタンク

 

「では次に搾り工程に案内します」目の前にヤブタがあった。「500万石の本醸造です。搾りたての酒です。度数は19°ぐらい。試飲してください」小役人はこれを待っていた。蔵人しか飲めない酒である。
口に含んでみる。炭酸の味とともにフレッシュな中にも苦味のある味だ。荒々しい。「蔵人はこれを引っ掛け一日の仕事を終えます。」きめの粗さは気になる。でも美味しい。


加圧してないが、酒が流れ出ている


美味しい

 

このあと犬養毅の額のかかる立派な座敷に案内された。「あっ。仏壇の扉が開いてきた。」座敷に座ると見ている目の前で仏壇の扉がすーと開いてきた。仏さまも歓迎してくれたのか。
改めて長野さんにお話を伺う。
「静岡というと暖かいイメージがあるでしょうが、結構寒いんです。特に大吟醸を作るころは」実際、雪の降ることもあるらしい。米作りにこだわる花の舞さんらしい話もあった。「9月に来ていただければ迫力のある山田錦の姿を見てもらえます。でも山田錦は倒伏しやすいので農家にとってはとてもリスキー。10軒ぐらいの農家に特別にお願いしています。」農家の方もいい酒を作ってもらうために、と作付けに力を入れているとのことだった。


柄杓で酒を酌むとまた美味い

 

農家とのつながり、地元とのつながり、その結晶として醸される酒。ここまで来てよかった。最後に今年11月製造の新酒花の舞純米しぼりたてと酒粕をおみあげに頂戴した。家に帰り早速封を切ったのは言うまでもない。さわやかな酸味のある、はなやかな味。ほのかな醪の香、リースリングのような印象のお酒であった。美味い。ついつい杯を重ねてしまった。

 

今回、見学をお許しいただいた花の舞酒造さん、浜松のデパートでの行事を抜け出しご案内いただいた長野武さん、そして最後に今回のツアーをコーディネイトいただいたI氏に感謝の意を表したい。

 

以上2日目報告:T

 

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