名鉄尾西線日比野駅下車、駅員一人の小さな田舎の駅。ホームに立つと遠くに多度神社が鎮座する養老山地を望み、その右先方には真っ白に雪を被った伊吹山がはっきりと確認できました。晴天とはいえ雲が多く風を冷たく感じるやや寒い日でした。
日比野駅午後1時集合。本日の参加者は女性4名を含む総勢11名の老若男女。徒歩にて田畑の中ののどかな道を酒蔵に向かいます。10分程で到着。今回の見学は究極の酒といわれる長期熟成酒の醸造や、酒造りの根本となる酒米の栽培にも大きな関心を寄せていらっしゃる山忠本家酒造さんです。
この蔵の醸す「義侠」は熟成を経た奥行きのある味を特徴としており、多くのフアンを魅了しています。昨年11月の定例会(テーマは燗酒)では義侠シリーズの『えにし・縁』を試飲しました。見学会前日の2月定例会では「義侠特集」をテーマに4種類を飲み比べました。
銘柄の「義侠」とは男気の意味です。由来は、昔は蔵元と小売商とが年間契約を結んで商売をしていましたが、明治になり酒の値が高騰した時、当時の蔵主が採算を度外視してまでも小売商との契約を守った事から、この時に小売商から贈られた酒名だそうです。
黒塀に囲まれた母屋、門には造り酒屋の看板であり新酒が出来た目印の杉玉(酒林)が掛かっていました。