日本酒の会 sake nagoya
「定例会」報告
日時:2023年6月16日(金)
場所:割烹 みどり(名古屋市中区栄三丁目)
テーマ:King of 酒米
参加者:26名
今回のお酒(順不同)
銘柄 / 種別 / 使用米・精米歩合 |
製造 (産地) |
購入 価格 (容量) |
把握する 銘柄取扱店舗 |
参加者のコメント | 酒 № |
寫楽 /純米吟醸 山田錦 生酒 /兵庫県産山田錦 ・ 50% |
宮泉銘醸 (福島県) |
5,231 (1.8L) |
吉田屋 | ほぼ透明な酒色。微発泡、甘い香りがある。程よい甘味を酸味がしっかり支えジューシー。辛味、ほろ苦さがコクを感じさせる。重層的な味が厚みを感じさせる。やや重いという意見も。 | 5 |
而今 /純米吟醸 山田錦 無濾過生 /三重山田錦 ・ 50% |
木屋正酒造 (三重県) |
3,960 (1.8L) |
酒泉洞堀一 | ほぼ透明な酒色。微発泡。ブドウの香りがある。酸味やコク感が弱めのため、甘味を強く感じ、やや平板な印象。飲み疲れるという意見も。 | 6 |
十四代 /角新純米吟醸 生酒 /兵庫県特A地区産山田錦 ・ 50% |
高木酒造 (山形県) |
- (1.8L) |
調査中 | ほぼ透明な酒色。僅かに発泡感と粘性がある。洋梨を思わせる甘い香りがある。しっかりした甘味と程よい酸味がありフルーティでまろやかな印象。しっかり甘いのでよく冷やして飲みたい。 | 4 |
鍋島 /純米吟醸 生 /山田錦 ・ 50% |
富久千代酒造 (佐賀県) |
3,960 (1.8L) |
酒泉洞堀一 | ほぼ透明な酒色。微発泡。甘い香りがある。しっかりした甘味と程よい酸味があり鮮やかな印象。後半は辛味がコクを感じさせ切れていく。濃くやや重いかも。 | 7 |
鳳凰美田 /純米大吟醸 生 /山田錦 ・ 50% |
小林酒造 (栃木県) |
3,300 (1.8L) |
オオタケ、 吉田屋 | 微かに緑っぽい酒色。ブドウを思わせる甘い香りがある。甘味と爽やかな酸味でさっぱりとした印象。中盤からは苦味や渋味で味を引き締めながらきれいに引いていく。 | 8 |
敷嶋 /純米吟醸 山田錦 /山田錦 ・ 50% |
伊東 (愛知県) |
4,345 (1.8L) |
オオタケ、 丸内酒食品、 富屋酒店 | 僅かに黄色がかった酒色。木の香り、バナナの香り、僅かに熟成感がある。甘味は少なく、強めのアルコール感、辛味できりっとした印象。最後はほろ苦さがコクを感じさせる。辛口ながら密度感があり濃い。 | 3 |
武勇 /特別純米 にごり酒 生 /兵庫県産山田錦 ・ 60% |
武勇 (茨城県) |
3,280 (1.8L) |
調査中 | 白濁。ぶどうの香り、麹やご飯の香りがある。しっかりした甘味、辛味、酸味はあるが、ドライではなく濃厚な味わい。濁りらしい辛味がしっかりしており米感を楽しめる。 | 1 |
貴 /純米吟醸 山田錦 生酒 /山口県産山田錦 ・ 50% |
永山本家酒造場 (山口県) |
4,070 (1.8L) |
酒泉洞堀一 | ほぼ透明な酒色。微発泡。酢酸の様な香りが立ち含むとヨーグルトの様な香りがある。甘味は控えめ、酸は高め、後半は苦味が押し感を作る。やや軽くさっぱり。好みが分かれる独特の匂いがある。 | 2 |
五味
特徴
(注)この評価は、単に参加者の感想を集計したものであり、他意はありませんので、ご了承ください
(コメント)
山田錦を使わないと全国新酒鑑評会金賞は無理とまで言われた酒米の王、いかがでしたでしょうか。杜氏さんに伺うと、使いやすいという声が大変多い酒米です。ただ酒米の好みも、火入れではなく生酒が好きという好みの問題と同じで、年齢によって移ろうものでしょうから、まあ色々なのでしょう。
私としてはどれが美味しいではなく、米それぞれの特長をしっかり発揮させること。これが大切と思っています。
酒米には種類により、またその年の天候により溶けやすいもの、溶けにくいものがあり、そのあたりを押さえながらポテンシャルを発揮させる。このことが日本各地のテロワールを表現していくことにも繋がります。
このようにわかったようなことを書きながら、酒米は分かるものもあれば、私の力量ではさっぱりわからないのも多々あります。例えば美山錦と五百万石。愛読書の『酒米ハンドブック』の記事&私の書き込みには、美山錦・さっぱりとキレの良い酒。五百万石・淡麗できれいとあります。これでは私が分かっていないことの証拠にしかなりません。反対にわかりやすいのは、雄町の味の広がり、愛山の香り、若水の味、更には八反錦のソービニオン・ブラン的青っぽさ。これはある程度しぼった中で見つけるのはたやすいような気がします。ただ酒米の種類は膨大。開発は、昔ながらの「分離育種」や「交配育種」だけでなく、近頃は放射線などを使い突然変異を誘発して作ったり、更に愛知県では、シンクロトロン(大袈裟な名前がかっこいい)を持ち出して新品種を開発しています。さっき書いたテロワールという考え方からは随分遠くまで来てしまい、種類も多すぎて、つまりは消費者の立場としては訳が分からない。つまり私も好きな酒米は「山田」と言っています。
さて、閑話休題。8月の定例会は8月4日(金)、そしてとある会が8月19日(土)と告知がありました。しっかりメモしておいてください。
そして、7月の定例会は第三金曜日の7月21日。こちらもお楽しみに。(T)
肴は刺身盛り合わせからスタート。
アジのヒラキ。旨いね。
アスパラの豚バラ肉巻き。
トウモロコシとマイタケの天麩羅。お塩でどうぞ。
最後は鉄火巻き。来月もよろしく。
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