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日本酒の会 sake nagoya
「定例会」報告

日時:2015年11月20日(金)
場所:旬彩処かのう(名古屋市中区三の丸一丁目)
テーマ:燗酒
参加者:51名

 

今回のお酒(順不同)

銘柄
/ 種別
/ 使用米・精米歩合
製造
(産地)
購入
価格
(容量)
把握する
銘柄取扱店舗
参加者のコメント
常山
/特撰 純米
/五百万石 ・ 60%
常山酒造
(福井県)
2,376
(1.8L)
酒泉洞堀一 燗:薄い黄金色の酒色。バナナの様な香りがある。甘味が強く、脇に弱めの酸が寄り添う。アルコール感が少し強く、旨味と甘味が長くたなびく。やや重いかも。 6
雪中梅
/純米 雪中梅
/国産米 ・ 63%
丸山酒造場
(新潟県)
6,480
(1.8L)
サケハウス 燗:ごく薄い黄金色の酒色。ソフトに甘味が立ち上がり、その後程よい酸味が引き締め、バランスが良い。旨味は軽めで上品だが、最後にしっかりした飲みごたえを感じさせ引いていく。丁寧な造りを思わせる。 7
鰺ヶ澤
/特別本醸造 津軽極辛
/むつほまれ ・ 60%
尾崎酒造
(青森県)
2,268
(1.8L)
調査中 燗:ほぼ透明な酒色。木の様な香りがある。甘味はあるが、酸味が少なく味がぼけている印象。あっさりしており、旨味も少なめ。 11
鯉川
/純米吟醸 侍士の門
/亀の尾 ・ 55%
鯉川酒造
(山形県)
3,780
(1.8L)
三祐、酒泉洞堀一、酒屋はやし 燗:ほぼ透明な酒色。ほんのり熟成感がある。甘味を先ず感じるが、直ぐ酸が続き、バランスが良い。しっかりした旨味を感じさせながら辛味がせり上がり、切れよくまとまる。 9
杉錦
/特別本醸造
/国産米 ・ 55%
杉井酒造
(静岡県)
2,160
(1.8L)
酒のきまた、久田商店 燗:ごく薄い黄金色の酒色。香辛料の様な香りがある。やや重い甘味があり、口中をさっと流れていくが、旨味が少なくやや淋しい。切れはよいが少し甘味が残る。 8
鷹勇
/純米吟醸 強力
/強力 ・ 50%
大谷酒造
(鳥取県)
3,240
(1.8L)
久田酒店、酒泉洞堀一、酒のさいとう 燗:黄金色の酒色。熟成により香ばしい香りがある。旨味、甘味、酸味がバランス良く、まとまっている。後味も良く、きれいでさっぱりしている。穏やかだが堂々とした印象。 5
醸し人九平次
/火と月の間に 純米吟醸
/雄町 ・ 50%
萬乗醸造
(愛知県)
3,780
(1.8L)
酒のきまた、荒川酒店、秋貞酒店ほか 燗:薄い黄金色の酒色。洋梨の様なフルーティな香りとアルコールの匂いが立つ。滑らかな酸味を感じた後、上品な旨味がじんわり感じられ最後は苦味が締めくくる。軽やかで優し印象。 2
天の戸
/特別純米酒 美稲
/吟の精、美山錦 ・ 55%
浅舞酒造
(秋田県)
2,830
(1.8L)
知多繁、吉田屋、あさい商店 燗:ごく薄い黄金色の酒色。芳ばしい香りがある。先ず、酸味が感じられた後、旨味と辛味、アルコール感が浮かび出し、最後にじんわりと甘味が広がる。落ち着いた佇まいであっさり、すっきりしている。 3
黒帯
/堂々 山廃純米
/山田錦、金門錦 ・ 65%
福光屋
(石川県)
3,780
(1.8L)
オオタケ、吉田屋 燗:ごく薄い黄金色の酒色。黒糖やシナモンの様な香りがある。程よい甘味としっかりした酸味、たっぷりした旨味がある。最後にはっきりとこくを感じさせ余韻は長い。 12
甲子正宗
/純米磨き八割
/国産米 ・ 80%
飯沼本家
(千葉県)
1,998
(1.8L)
調査中 燗:ほぼ透明な酒色。少し木の様な香りがある。旨味ときれいな酸味を感じる。甘味は少なくさっぱりしている。最後は比較的切れがよい。やや淋しいかも。 10
鳴門鯛
/特別純米酒(山廃仕込み)
/国産米 ・ 60%
本家松浦酒造
(徳島県)
2,385
(1.8L)
調査中 燗:ほぼ透明な酒色。熟成からの甘味を感じた後、じんわりと旨味が感じられ、如何にも日本酒らしい。辛味が強く、ややさっぱりし過ぎか。 4
仙禽
/クラシック 仙禽 亀の尾 山廃
/ドメーヌ・さくら亀の尾 ・ 80%
せんきん
(栃木県)
3,456
(1.8L))
オオタケ、富屋酒店、酒泉洞堀一 燗:黄金色の酒色。芳ばしい香りや穀物の香りがある。口一杯にたっぷりした旨味が広がった後、酸味が広がる。旨味が強いのにさっぱりした後口が印象的。 1

五味

特徴

(注)この評価は、単に参加者の感想を集計したものであり、他意はありませんので、ご了承ください

(コメント)

「燗酒の会」お楽しみいただけたのでしょうか。クラッシックなザ・サケのようなもの、微かな熟成感で枯れた感じを演出するもの、フルーティなもの、綺麗な酸のあるもの、様々なタイプがあった。その中で、酸のあるものは大きく評価が分かれる。例えば、「6、7、6、8」のような評点をつける方はお気に入りのものは「8」ぐらいだが、酸っぱいものには「3」とか「4」とかかなり厳しい評点になる。このため、このタイプのお酒はまず上位には浮上せず不遇を託つこととなる。
さて、日本の食事を落ち着いて見てみると梅干しだけでなく結構酸っぱいのがある。例えば醤油。芳ばしい香りと塩分、旨味に目が行くが、よく味わってみると結構酸っぱい。また味噌や漬物など発酵系の食べ物には酸っぱいものが多い。代表的な旨味成分のアミノ酸も酸の一種だ。
日本酒には、酸ではリンゴ酸、クエン酸、乳酸、コハク酸などと、グルコースなど様々な糖が含まれている。冷やした時には、乳酸、コハク酸の渋みは糖分でマスキングされ、リンゴ酸、クエン酸が爽やかさを感じさせる。逆に温めた時は、乳酸、コハク酸あたりが旨味を感じさせる。
私もそうだったが、男性は酸味に弱く、特に若い時は酸が高めの酒を「うまい」とは評価しない。しかし、日本の食事全体が洋風化(懐かしい言葉だ)して脂っこいもの多くなったため、この数年酸が注目を浴びている。
今回登場した「仙禽」「九平治」、有名どころでは「玉川」「白鷹」地元では「菊鷹」などは酸、特に酸の質に注目しているように思う。私も加齢により、随分酸の高めのものも楽しめるようになった。皆さんも毛嫌いせず是非酸っぱいお酒も試してほしい。
さて、来月12月は恒例の「大吟醸」。厳しい仕事を1年間してきた自分へのご褒美としてお楽しみください。(T)

 


今月のテーマは「燗酒」。燗は大胆にデキャンダでつけます。


今月もたくさんの方が参加です。


ポテサラ。旨いですね。


対馬の本マグロ。赤身とトロの部位を食べ比べ。


燗酒が旨い季節になりました。


辛子レンコンと明太子。


味噌おでん。燗酒とピッタリ。


酒が旨いと笑顔がこぼれます。


最後は牡蠣の炊き込みご飯でした。来月もよろしく!

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