日本酒の会 sake nagoya
「定例会」報告
日時:2015年7月17日(金)
場所:旬彩処かのう(名古屋市中区三の丸一丁目)
テーマ:滋賀県のお酒
参加者:56名
今回のお酒(順不同)
銘柄 / 種別 / 使用米・精米歩合 |
製造 (産地) |
購入 価格 (容量) |
把握する 銘柄取扱店舗 |
参加者のコメント | 酒 № |
笑四季 /特別純米 朱ラベル Sensation Red Rhythm /滋賀県産米 ・ 50% |
笑四季酒造 (滋賀県) |
- (1.8L) |
酒泉洞堀一、あさい商店 | ごく薄い黄金色の酒色。バナナやトロピカルフルーツの香りがある。先ず甘味を感じたあと、抑え目のきれいな酸味が感じられ、口の中で膨らんでいく。旨味もあり、最後は苦味で締めくくる。白ワインのニュワンスで、さっぱり軽やかに飲める。 | 8 |
萩乃露 /槽場直汲み 中汲み無ろ過生 純米吟醸 /山田錦 ・ 55% |
福井弥平商店 (滋賀県) |
- (1.8L) |
酒泉洞堀一、オオタケ | ごく薄い黄金色の酒色。甘い香りやオレンジの香りがある。先ず、甘味が現れ、微かな発泡感が口中を刺激する。その後、きれいな酸と苦みが現れ、旨味も強く濃厚な飲み口。バランスよく陰影に富むが、やや飲み疲れるかも。 | 6 |
三連星 /限定番外編Ⅲ 純米吟醸 生原酒 /山田錦 ・ 60% |
美冨久酒造 (滋賀県) |
- (1.8L) |
オオタケ | ごく薄い黄金色。華やかな香りがある。まず、甘味が感じられ、最後は苦味で締めくくる。甘味、酸味はバランスが良く、滑らかで旨味もしっかりしている。やや気になる匂いがあるかも。 | 10 |
大治郎 /よび酒 純米酒火入れ /吟吹雪 ・ 60% |
畑酒造 (滋賀県) |
- (1.8L) |
酒のさいとう | ごく薄い黄金色の酒色。微かに甘い香りやバナナの香りがある。最初は苦味が感じられ、その後僅かな酸味とたっぷりした旨味が口中に広がる。甘味は低調で、辛い。力強く骨太の印象。 | 1 |
神開 /純米吟醸 吟吹雪と山田錦 原酒 /吟吹雪、山田錦 ・55%、60% |
藤本酒造 (滋賀県) |
- (1.8L) |
調査中 | ごく薄い黄金色の酒色。木の香りやパインの香りがある。先ず柔らかい甘味を感じる。酸味は少な目で旨味は太く、余韻も長い。やや重めで、気になる香りがあるかも。 | 7 |
浪乃音 /ええとこどり特別純米酒 無濾過生原酒2013 /山田錦 ・ 50%/60% |
浪乃音酒造 (滋賀県) |
- (1.8L) |
オオタケ、あさい商店 | ごく薄い黄金色の酒色。まずボリューム感と甘味が感じられ、そのあと酸味や旨味が続く。甘味とやや抑え気味の酸味がバランスをとり、後味もほどよい。旨味もあり、まろやかなあじわい。 | 4 |
北島 /別誂え九號 純米吟醸 /山田錦 ・ 50% |
北島酒造 (滋賀県) |
- (1.8L) |
富屋酒店 | ごく薄い黄金色。少し緑を感じる独特の香りがある。微かに甘味を感じた後、こくが感じられる。旨味もたっぷりで、微かな苦味で締めくくるが、辛口の印象。酸味も程々でバランスが良く穏やか。 | 9 |
七本槍 /純米渡船 /滋賀渡船6号 ・ 77% |
冨田酒造 (滋賀県) |
- (1.8L) |
中島屋、森正商店、オオタケ | 薄い黄金色。フルーティな香りとごく少しミルキーな香りがある。先ず苦味がぐっと迫ってきて、その後きれいな酸味が続く。旨味も十分でまろやかな印象。最後は旨味の中に渋みを覗かせながら、切れていく。 | 2 |
初桜 /純米晴 /日本晴 ・ 60% |
安井酒造場 (滋賀県) |
- (1.8L) |
オオタケ | ごく薄い黄金色の酒色。柑橘系の香りやシナモンの穏やかな香りがある。入口はスムーズだがそのあと辛味と苦み、酸味を感じる。淡くさらりとしており、端麗だが、少し淋しい印象を受けるかも。 | 5 |
秀一 /純米吟醸 the Scarlet2015 /山田錦 ・ 55% |
中澤酒造 (滋賀県) |
- (1.8L) |
調査中 | ごく薄い黄金色の酒色。香りは低目。先ず辛味が感じられ、その後に苦味が続く。甘味が少ないため、酸味が印象に残る。旨味も少なく淡白で爽やか。切れもよい。 | 3 |
五味
特徴
(注)この評価は、単に参加者の感想を集計したものであり、他意はありませんので、ご了承ください
(コメント)
「滋賀県のお酒」お楽しみいただけたでしょうか。
第8回目となった今回も、遠路素晴らしいお酒を携え参加いただいた、滋賀県の蔵元10蔵の皆様に感謝申し上げます。また、試飲後も持参いただいた各蔵自慢のお酒をいただけたことについても重ねてお礼申し上げます。
さて、今回、室温近くの温度での試飲でした。手元にある日本醸造協会の『清酒製造技術』によると唎酒における試料温度は、「舌の感覚は15~30℃で鋭敏に働くから、通常は20℃を標準とする。」と記されています。参加者の皆様も品温により、日本酒の印象が大きく変わることはご存知でしょうが、温度の高低により、甘味は強くなったり薄くなったり、リンゴ酸(酸味)はボケたり爽やかになったり、コハク酸(旨味)はまろやかになったり渋くなったり、炭酸感はぼけたり爽やかになったり、品温により日本酒の美味しさを構成する要素は様々変化します。今回、いつもと少し傾向の異なるアイテムが多かったのは、事前に室温でのサービスを蔵元さんにお伝えしたので、その点を考慮されたこともあったのではと思います。
醸造家のようなプロにとっては、評価基準をしっかり定めるという観点から、定点(定温?)観測的な方法が有効ですが、美味しく飲むためには、冷やすか燗かの二者択一ではなく、ものにより、5℃ぐらいから60℃ぐらいまで、それぞれのアイテムの適温があるのでしょう。現在、どの温度帯でどの成分が美味しく感じるかの資料はあります。しかし、どのワインがどのような成分構成になっているかの資料はあるのですが、日本酒については、まだそこまで作成されていないようです。
さて、次回は「夏のお酒」。先日、大阪の一貫造りで有名な蔵の夏向きアイテムをいただきました。普段は骨太の印象の蔵なのですが、アルコール度数を1度下げることで爽やかな酸が際立ち、全くいつもとは違う印象で驚きました。「夏のお酒」、次回はどんなアイテムが飛び出すかご期待ください。(T)
評価後に追加のお酒
今回のテーマは「滋賀県のお酒」。ゲストは浪乃音酒造の中井さんです。
笑四季酒造の竹島さんです
福井弥平商店の福井さんです。
美富久酒造の藤居さんです。
畑酒造の畑さんです。
藤本酒造の藤本さんです。
北島酒造の北島さんです。
初参加。安井酒造場の安井さんです。
中澤酒造の中沢さんです。
そして、冨田酒造の冨田さんです。なんと、10蔵も参加!感謝です。
気になることは、直接蔵元さんにお話が聞けます。
肴は、人参サラダとFIg Logです。
冷奴。山形のだしを添えて。
どんな質問にも優しく答えてくれます。
かのう名物、タコのまる茹で。
クロカワカジキのフライ、ピリ辛トマトソースです。
記念撮影にも応えてくれます。なんて贅沢な時間。
最後は氷見うどんでサッパリと。来月もよろしく!
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