top>体験報告>2008/5/30

 

2008/5/30 「愛知県酒造技術研究会発足50 周年 愛知の地酒と杜氏を囲む会」に参加した。

この企画は、関谷醸造の遠山杜氏(愛知県酒造技術研究会々長)が昨年から企画されていたもので、我々日本酒愛好家が開催を待っていたものであるが、漸く今日、その日になったのである。

「愛知県酒造技術研究会」
開催趣意書によれば、昭和30年代まで愛知の酒蔵には、越後・南部・能登・但馬等各地から杜氏集団が季節労務者として酒造りのために蔵入りしていた。各地から集まる杜氏集団を一つの組織にまとめ技術の向上、情報交換の場として昭和32 年に「愛知県杜氏研究会」が発足し、その後平成13 年より「愛知県酒造技術研究会」と組織名を改め平成19 酒造年度をもって発足50 周年を迎えたとされている。

「愛知の地酒と杜氏を囲む会」
日時:日時平成20 年5 月30 日(金)午後7時(午後6 時より受付・6 時半開場)
会場:名古屋観光ホテル 3 階大宴会場「那古」(愛知県名古屋市中区錦一丁目19-30)
参加者:200名以上
会費:10,000円

【参加蔵】:23蔵(24場)

銘柄 (会社名) 杜氏

東龍 (東春酒造) 安藤
清洲城信長 (清洲桜酒造) 金田
神の井 (神の井酒造) 杉浦
鷹の夢 (山盛酒造) 鈴木
東洋自慢 (東洋自慢酒造) 梶川
勲碧 (勲碧酒造) 村瀬
ことぶき (藤市酒造) 加藤
平勇正宗 (渡辺酒造) 渡辺
四天王 (甘強酒造) 伊藤、大崎
国盛 (中埜酒造) 杉浦
初夢桜 (天埜酒造) 天埜
ほしいずみ (丸一酒造) 木村
生道井 (原田酒造) 桜井
白老 (澤田酒造) 三浦
ねのひ (盛田) 濱嶋
昇勢 (永井冶一郎) 永井
神杉 (神杉酒造) 野々垣
尊皇 (山崎(資)) 山崎
あいおい (相生ユニビオ) 久野
孝の司 (柴田酒造場) 藤本
菊石 (浦野(資)) 新井
四海王 (福井酒造) 今泉
蓬莱泉 (関谷醸造本社) 遠山、村松
一念不動 (関谷醸造吟醸工房) 荒川

【式次第】

  1. 開会の辞
  2. 挨拶
  3. お祝いの言葉
  4. 第1部 酒造技術者との懇談会
    会場に設営された24のテーブルに別れ、各蔵の杜氏が自慢の銘酒を持参し、テーブルの参加者と名古屋観光ホテルの料理を楽しみながら歓談を楽しむ趣向である。各テーブルは約10名である。
  5. 第2部 酒造メーカーの利き酒
    会場の両側に設けられた蔵毎のブースで参加者と蔵元・杜氏が各蔵の銘酒を利きながら歓談する趣向である。参加者は各蔵のブースを回り、お好みの銘酒を利くことが出来る。
  6. 第3部 お楽しみ会
    参加杜氏が抽選カードを引いて、参加者にお酒をプレゼントする趣向。
  7. 閉会の辞

以下、筆者の眼に映った会の様子を概略報告する。

大宴会場「那古」には24のテーブルが置かれ、正面には金屏風の演壇が設けられている。

会場の両側には参加23蔵のブースが設営され、第2部で各蔵の銘酒を参加者が自由に回り、利きながら蔵元・杜氏と歓談することが出来る。

【愛知県酒造技術研究会々長 遠山久男杜氏(関谷醸造)挨拶】

遠山会長は、当日配布された「お礼の言葉」で、前身の「愛知県杜氏研究会」から50周年を迎え、歴史を振り返ると共に、愛知県の若い杜氏達の熱い思いと愛知県の酒の未来について語っている。

『「若いやる気に満ちた杜氏が愛知のお酒を醸している」、そんな姿をお酒好きの皆様に知っていただきたい、感じていただきたい。そんな思いでこの会を企画いたしました。五年後十年後、「愛知のお酒は美味しいね!」「全国に自慢できるね!」そんなお酒を醸せるきっかけになれば幸いです。」

2008年06月04日に朝日新聞(asahi.com)に遠山杜氏のインタビュー記事が掲載されているので、ご覧いただきたい。

http://mytown.asahi.com/aichi/news.php?k_id=24000180806040002

【「お祝いの言葉」 元愛知県杜氏研究会、新潟県杜氏組合会長 鳥島諠一杜氏】

77歳の鳥島氏は若い頃から愛知県、新潟県で杜氏を勤めされた日本酒醸造の生き字引のような方である。言葉の片言一句に歴史に裏打ちされた重みが感じられる。

  • 昭和33年(1958年)愛知県で杜氏を始めた頃、愛知県には酒を造っていた蔵が124場あった。今は,その三分の一しか残っていない。
  • その当時の愛知の蔵は、県外の杜氏に依存していた。新潟の杜氏は毎年愛知に呼ばれていた。能登・南部杜氏が招聘される様になったのはその後である。
  • その頃お世話になったのは川村先生である。その後大倉先生(東春酒造)が長く力を尽くされ今に活躍しておられる。お手元には貴重な資料が残されており、生き字引である。
  • その後時代が変わり、蔵が自社の社内杜氏を育てるようになり、深谷、西田先生が若手を集めて活動を始められた。その結果、今は愛知では愛知の杜氏が酒を造っている。
  • 新潟県は技術を持って出稼ぎをする、そのために新潟清酒学校を創った。各県が研究会組織を作ったが、愛知が新潟に次いで活発であった。活動内容が抜群に良かった。今日は育った若い杜氏の披露の会であり、お祝いの会である。

【愛知県酒造組合副会長 山田氏 挨拶】

  • 古い世代の蔵元は出来ないが、今の若い経営者は自ら蔵に入り酒を造っている。
  • 昔は酒蔵に大卒が入社することはなかったが、今は、良い酒を造りたいと言って一流企業を蹴って蔵に入社する若者が増えている。

【第1部 酒造技術者との懇談会】

まずは、参加蔵の杜氏さんが横一列に並んでご挨拶とどのテーブルに行くか籤引きである。
愛知の杜氏が横一列に並ぶと、写真のように遠くまで離れないと全員が入らない。

<杜氏持参の銘酒>

会場の左隅に、各蔵の杜氏が各テーブルに持参する銘酒が置いてある事に気づいた。
このような報告記事を読む方の最大の関心事は、「どんな酒を飲んだの?」だろう。
若干煩瑣だが、垂涎の銘酒・限定酒が並んでいるので、せめて写真だけでもお見せする。

横一列に並べてあれば写真が撮りやすいのだが、前後に並べられているので後ろは前をずらす必要がある。撮り逃したものがあるかも知れない。

テーブルの右半分

テーブルの左半分

これらの酒は各杜氏が自分の引き当てたテーブルに持参するので、基本的にはそのテーブルの人しか飲めない。どうしてものみたい場合は、その蔵のテーブル番号を調べて訪ねる必要がある。

以下の写真を見れば垂涎の限定酒であることがわかる。

 

〔戻る〕